■どこを見据えるのか?

    中体連が終わりました。
    (・・・と言っても、今年の中体連ではありません(笑)、少し前の中体連でのお話です)

     

    色々なことが一気にあって、とても面白い中体連でした。

    奇跡的な逆転劇、大ボケしたコーチ陣、お役所仕事しかできない運営陣、などなど話題は尽きません。

    ・・ですが、勝った、負けたを問わず、子供達は、すごく頑張っていました。

    それらを支えられない学校側運営陣に立腹し呆れながらも、子供達の頑張りに感動&感涙し、どうにか無事終了しました。

    さて、今回のお題目「どこを見据えるのか?」ですが、今中体連に関わり、県内の色々な子たちのテニスを目の当たりにすることで、感じるものが多々ありました。

    その1つがコレ、「この子達の指導者(顧問やコーチ達)は、一体、どこを見据えているのか?」です。

    こんなことを書くのも、「目先の勝利」に捕らわれているようにしかみえないテニスをさせているチームが、思いの外、多かったからなのですが・・・

    中学校テニスにおいては、顧問となる先生がテニス経験者であることはとても少なく、部活動としては、親や外部コーチなどが関わらなければ放置状態であるコトが多々あります。

    こういった面も1つの要因ではあると思いますが、、勝ち進んでくるチームの子達を見ていると、より、守りを固めたテニスをしている子達が多いです。

    手っ取り早く「勝ち」を拾うには「ミスをしない」コトが1番です。

    コートの真ん中でも良いから、とにかく相手コートに返しさえすれば、相手がミスをしてくれるだろう!という期待を込めて、ボールを返すワケです。
    (=自分の運命を相手に委ねているってことなのですが・・・)

    そういった「ミスをさせない指導」を行った結果、子供達はミスを恐れてラケットを振らなくなります。

    そうなると、当然、回転の掛かったスピンボールなどは打てるハズもなく、ただひたすらに、フラット面やちょっとしたドライブボールやスライスで返球することに終始します。

    もちろん、コース狙いなんて怖くて怖くて、できるワケないです。

    ただ、そんなテニスであっても、勝ちさえすれば、親、先生、コーチは喜びます。

    逆に、どんなにプロっぽい綺麗なテニスをしても、負けると「なんであんなことした?」と責められたり、ガッカリされたりします。

    果たして、この子達のテニスの集大成は、この夏の中体連なのでしょうか?

    100歩譲って、、すべてをこの大会に捧げるのであれば、そんなテニスも良いでしょう。

    ・・・ですが、学生テニスは、高校生まであります。
    (まぁ、大学も学生テニスの1つですけど・・・)

    もちろん、高校進学は自分の人生を決める事にもつながるので、中学テニスで終了してしまう子達も少なからずいます。

    ただ、そんな子達の一体何パーセントが自分の意思でテニスから身を引いたのでしょうか?

    かなりの子達が親に言われて進学先を決めてしまい、その結果、テニスを諦めざるをえない状況になってしまっているように見受けられます。

     

    この中学3年間は結果を出す時期ではありません。

    この時期に結果を求めると、子供達のテニスは、小さくまとまってしまい、大成することは無い!と言っても過言ではありません。

    それは、守り主体のテニスでは沖縄県内でちょっとした勝利が関の山で、県外でも活躍することを望むのであれば、攻撃ができるテニスを身につけることは絶対に必要なことだからです。

     

    ・・なのですが、攻撃主体のテニスは、やはり、自ら打っていく(強く或いは必要なコースへ)テニスですが、技術が未熟なうちは負ける確率はかなり大きいものになってしまいます。

    それが故に、普通の親やコーチ達は、勝たせるために最初にミスをしないことを教えます。

    そうすると、先に書いたような「小さいテニスしかできない子達が育つ」わけです。

     

    実は、団体戦においては、飛び抜けた強い選手よりも、こういった小さくてもまとまったプレイヤーが多いチームが勝利しやすいです。

    そして、団体で勝利し、中学3年間の成果として持て囃され、学校としての記録は残るけれど、この子達には一体何が残るのでしょうか?

     

    言葉は悪いですが、、学校の名誉のために「小さいテニス」を押し付けれられ、卒業というタイミングで中学校からは放り出されて、高校では伸び悩んで苦しみます。

     

    みんな言います。

    「なんで、後からでも打てるようにすれば良いさ!」

    これ↑↑↑↑↑、100%と言って良いほど、無理難題です。

     

    「え?、何故かって??」

    簡単な話です。

     

    「攻撃するための心」を育てていないからです。

     

    例えば、相手にマッチポイントを取られたり、ゲームが接戦で進行し終盤に差し掛かると、当たり前ですが、緊張が増し、プレッシャーに包まれます。

    こんな大変な状況下において、練習&経験不足な攻撃テニスなんて、出来ると思いますか?

     

    「そこは守れば良いんじゃない?」という方も居るでしょう。

    確かにその通りですが、、これが通用するのは、対等以下の相手だけです。

     

    より高い安定力を持って、且つ攻撃的にくる上級プレイヤーに対しては、なんら効果を発揮しません。

    そのまま、撃沈されて、ジ・エンドです。

     

    「そんな先々の話なんて、その時が来てからで良いんじゃないの?」

    本当にそう思いますか?

    当たり前ですが、その時が来てから準備をしたって、手遅れ以外の何モノでもありませんよね。

     

    色々と守るテニスにケチを付けて来たワケですが、、これは、攻撃テニスを教えるにあたっても、かなり似たようなコトが起きます。

     

    何よりも、攻撃テニスは「結果が出にくい」んです。

    ・・ですので、高校へ進学しても、引き続き努力して取り組む必要があります。

    こちらも、中学卒業と同時に放り出してしまっては、当然ですが高校へ行って、伸び悩むことになります。

    ・・・ですが、この攻撃テニスは、ある日を境に劇的に勝てるようになります。
    (もちろん、それなりの努力を続けて来れればの話です)

    今まで、守られて負けていたような相手も、何んら問題にならない位の変化(進化?)を見せますし、上位ランキング者に対しても、下克上したりする位!

     

    私は、子供達には、いつでも、「学生テニスの集大成は、18才(高校3年生)のインターハイだよね!」と話をしています。

    高3のインターハイで、レギュラーを勝ち取り、勝利も勝ち取る!

    そして、願わくば、全国インターハイへ出場する選手に成長して欲しいと思っています。

    さぁ、、あなたは、どの道を選びたいですか?

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