■一生懸命に差が出る

    今日は最近のレッスンでも子ども達に話をしました「練習に向き合う気持ちや姿勢」についてちょっと書きたいと思います。

    これまでの数年間で、何人かの県を代表する子ども達に関わって来ました。

    その子ども達と、今、レッスンをしている子ども達とでは、レッスンに向かう姿勢や想いに大きな差がある事を最近痛感しています。

    当たり前のことですが、県を代表する子達と言っても、最初から何でも上手かったワケではありません。
    当然、調子が悪ければ落ち込みもしますし、上手くできなければイライラもします。

    問題はココからです。

    今の子達は、「はぁ~ダメだ~。もう嫌だ~。」を連発し、自発的に立ち直ろうとせず、レッスンの間中 大なり小なり態度に表し(マイナスオーラをまき散らして)気持ちを引きずり、挙句の果ては、自分は悪くないという「言い訳」並べをし始める子が多いように思います。

    代表などになれた子達は、そういう調子の悪い状況からでも、「もう1回!」「あ~(ミスやしてやられた事が)面白くない!絶対やり返す!!」と言ったチャレンジ精神を発揮して、ボールに向かい始めます。

    この違いはどこから生じるのでしょう?

    最近思うのは、このマイナスオーラや言い訳並べも、親やコーチ、先生達といった周りの大人によって引き起こされているのではないか?という事です。

    そう!「ジュニアを育てる」でも書きました、アドバイスと称した「叱責」です。

    忘れていないでしょうか?
    プレイヤーは「子ども達」なんです。

    父母やコーチ、先生といった周りの大人たちから強い口調でアドバイス(という叱責)を受け続ければ、その事に対して防御壁を張ってしまいます。

    それが、「自分は頑張っている!出来なくて苦しんでいるだ!」というメンタルダウンアピールだったり、「自分はちゃんとやっている!できないのは他に理由があるんだ!」という言い訳並べをしてしまう精神状態に繋がっているように思えて仕方ありません。

    メンタルダウンが少ない子達は、このような抑圧をあまり受けずに育ってくることができたために、楽しくプレイする前向きな姿勢を築き上げる事ができたのではないでしょうか?

    ・ガッカリするのが少ないポジティブな子
     楽しんでいる時間が多い中で、一生懸命に頑張る!!

    ・ガッカリするのが多いネガティブな子
     苦しんでいる時間が多い中で、一生懸命に頑張る!!

    人の情報収集やスキル習得といった学習アンテナは、「楽しい」や「好きだ」という感情に比例して開度が変わりますので、「楽しい」時間の少ないネガティブ子は、学習アンテナが開いている時間や広さが少ない事になり、ポジティブ子の方が習得できている事柄が多いのであろう!と容易に推測できます。

    このような性格の差は、テニスだけで構築されるものではないので、日頃からの生活環境(小さい頃からの人生)が大きく左右すると言っても過言ではないと思います。

    動画の中のうちの長男坊のように、終始「おふざけ」というのも考え物ですが、楽しむ感覚を利用して色々な練習をさせてやれば、子ども達は凄い頑張りを見せてくれます。

    もちろん、「楽しむ」の中には、多少の「おふざけ」も入っているのも大事なことです。

    その傍らで、子ども達のテニス対する気持ちには段階(=好きレベル)があるというのも忘れてはいけません。

    その段階が低いうちに厳しい練習などを始めても、当たり前ですが、子ども達は付いて来ません。

    ・・・だからと言って、親が強制的にテニスをさせてしまうと、物心つく頃(小6~中学生)には、ネガティブ子への道一直線!なんてことになりかねません。

    「テニスが好きだ!」の思いをちゃんと根付かせてやれば、キツイ練習やトレーニングを乗り越え、子ども達は驚くほどの成長を見せてくれるでしょう!

    ・・・ですが、それを行えないまま先走って「鍛えて」も、子ども達の心が付いて来ずにその成長はある所で破綻してしまいます。

    そうならないよう、私も心新たに子ども達と向き合っていこうと思っています。

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